変な姿勢で本を読む

ベッドにうつぶせになり、その端から床に向かってにゅっと頭を出す。床に本を置き、上から見下ろすように読む。これが一番楽だ。自分の陰で文字が暗くならないよう、できるだけ窓のそばで。

子どものころ、同じようにソファにうつ伏せになってハリーポッターシリーズを何度も読んでいたら、小2でメガネになった。以来私の近視は年々悪化している。

今日もそうやって本を読んでいると、息子が私の脚の上によじ登ってきた。「ママ、あったかい?」と甘えながら私の脚のあいだに身をおさめている。とんとん、と限りなく優しい力で腰を叩いたりもしている。

あったかいよ。ありがとうね。

そういえば、生まれて2か月くらいまでは、寝転がって胸の上に子を乗せていた。生まれたてのわが子は、されるがままに乗っけられていた。その無力さが愛おしい。親の体温の温もりに安心してすうすうと寝息を立てていた。横向きの寝顔の口元が圧縮されて、ギザギザポテトみたいだった。羽のように軽かったわが子。

 

気づいた頃には部屋はずいぶん暗くなっていた。子を抱きかかえ、すでに明かりをつけた隣室に移動した。