something good

少し前に、米米クラブの「君がいるだけで」を使ったCMが泣けると話題になった。

https://m.youtube.com/watch?v=6nuZAWVIrEo#bottom-sheet

本来は男女の仲を歌った恋愛ソングだが、

子育てにもぴったり当てはまる。

歌詞の中の「君」をわが子に置き換えて歌うと、

ほんとにそうだなあとしみじみしながら聴かずにはいられない。

 

同じようなことを言える歌が私にもある。「Something good」である。

映画「サウンド・オブ・ミュージック」で、マリアと大佐が庭の片隅でこう愛を口ずさむのだ。

 

Perhaps I had a wicked childhood

Perhaps I had a miserable youth

But somewhere in my wicked, miserable past

There must have been a moment of truth

 

For here you are, standing there, loving me

Whether or not you should

But somewhere in my youth or childhood

I must have done something good

 

Nothing comes from nothing

Nothing ever could

So somewhere in my youth or childhood

I must have done something good

 

https://m.youtube.com/watch?v=UetJAFogqE4

 

冴えずみじめな若い時代を過ごしたけれど、

きっと自分は過去のどこかで何かいい行いをできたのだ。

その証拠に、今、あなたがここにいて、私を愛してくれている。

だって無からは何も生まれないから。

 

ーー子育てで大事なのは「自己肯定感を高めてあげること」と育児書でよく読む。

私は自己肯定感が日本海溝ばりに低いので、その大切さは痛いほどわかる。

そんな中「不完全な自分ですらも強く必要としてくれる存在」であるわが子に救われる。それと同時に、「母親という存在以外には何者にもなれなかった自分」「人生に勝ち組と負け組があるとしたら、なんとなく、負け組に振り分けられているであろう自分」を惨めで情けなく思うときもある。

でも、そんな冴えない私の元気の源である、かけがえのないわが子を産んだのは、他でもないこの私だし、私が昔どこかで善行を積んだおかげでわが子に出会えたのだと。

私の過去どこかで、子どもに出会える鍵を拾っていたのだと。

この歌はそう言っている。ように聞こえる。

にわとりが先か卵が先かのような話だけど、

愛するわが子の存在が、自分の過去を強く肯定してくれると思える。

 

過去の自分を優しくハグしてくれるような

そんな優しい歌に聞こえるのだ。