おばあちゃんが煮物やイチゴ、干し柿をたくさん持ってきてくれた。夫が干し柿が好物であることを話すと度々持ってきてくれるようになった。
愛だなと思う。
私の父もそうだ。たまに会社帰りのスーパーでお菓子や惣菜を買い込んでくるのが習慣だったのだが、その中にポイフルがあると私がとても喜んだ。以来私が30歳をすぎても、たまにポイフルをくれる。
そんな父も、夫が甘酒好きだと知ると、たまに差し入れで持ってきたお菓子やジュースの中にそっと甘酒をしのばせてくれる。
さて、もう夕食作りがめんどうだったので、おばあちゃんが持ってきてくれた煮物と冷凍のから揚げ、イチゴ、その他菓子パンで夕飯をすませることにした。子はさっそく「イチゴたべるー」とイチゴを頬張る。
レンジで加熱したばかりのから揚げをアチアチ言いながら食べていると、「ふーふーしてあげる」と言いながらやってきて、二つに連なったから揚げを、それぞれ「フッフッフッフッ」「フッフッフッフッ」とほっぺを膨らませながら短く息を吐き冷ます。くちばしのような唇が愛らしい。
「フーフーサービスだね」と私が言うと、
「フーフーマシン、だよ」と訂正された。
夜寝る前、「明日ごみの日だよ。これ出さなかったら終わりだよ!」と夫に念押しした。あまりにもしつこく念押しする私を見て
「出さなかったら、鼻パック?」と聞いてきたのが滑稽だった。私が夫に鼻パックをしたがっていつも全力で嫌がられていることを、よく見ている。